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堕天使 1st gig.
第24章 出産
やっと最後のαがβと入れ替わりにリナの病室に入り、見舞いをリナに渡した小雪が

『赤ちゃんの名前は?』

と聞いていた。ずっと軍人集団に笑い転げていたリナは穏やかな顔になり

『美優、アルトのお母さんが考えた名前だから。』

と小雪に答えていた。俺は親父達からだけでなくリナにもしっかりしろと言われたような気がしていた。

とりあえず赤ん坊を見せろと五十嵐が言うから、αを連れて俺は新生児室前に向かっていた。ガラス張りの新生児室の前に立ち、ズラリと並ぶ新生児の中で一番小さいくせに一番目立つ赤ん坊を見て、小雪が

『リナちゃんにそっくり…。』

と1人だけ髪の色が違う俺の子を見て言っていた。五十嵐が

『お前さんに似なくて良かったな。間違いなく美人になるって保証されとる。』

と言い、雄太が

『んじゃ、18歳になったら俺に下さいね。』

と言うから俺はさすがにキレて

『やかましい!絶対に軍人の嫁には出さん!』

と叫んでいた。俺の叫び声に他の見舞い客が何事かとなり、彩華さんがひたすら頭を下げ、小雪達は

『帰りま~す。』

と逃げるように帰っていた。真面目な涼宮だけが

『どうもすみませんでした。』

と丁寧に俺に頭を下げてから帰っていた。全員が帰り、俺がやっと落ち着いてリナの病室に行くと病室は花やら見舞いの品やらで埋めつくされた状況になっていた。

『何考えてんだよ…。』

と俺がふざけた軍人集団にため息をつくとリナが

『でも、赤ちゃんの服とかいっぱい貰ったから助かるよ。』

と笑っていた。落ち着いた頃にリナが

『家はどんな感じ?』

と聞いて来た。俺はリナに

『1人が落ち着かないんだ。』

と言っていた。リナは

『すぐに帰るよ。今すぐにでも帰りたいから。』

と少し泣きそうな顔になっていた。リナが退院する日は彩香さんが休みだからリナと子供を迎えに来てくれる約束になっていた。

後3日だけだ…

そう思って俺は家に帰っていた。後3日もすれば3人になり、多分、それはそれで落ち着かない日々になるのだろうが、それでも1人の広い家よりも3人の狭い家の方がいいんだと俺はつくづく感じるだけだった。
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