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堕天使 1st gig.
第27章 場所
まだ5月だというのに今年はやたらと暑かった。リナが

『今からこの暑さとか止めてよね…。』

と不機嫌に言う頃に美優に変化が現れた。

いや…、変化というよりこれは成長というものであり、仕事から帰った俺は今日はリナに先に風呂に入れと言っていた。

美優と2人で居る事に随分慣れて来た俺はリナにそう言ってやるくらいの余裕が出来ていた。リナが風呂に入り俺はリビングに敷かれた美優の布団の上でジタバタしている美優に

『母さんが風呂から出たら、次はお前が父さんと風呂な。』

と言っていた。そのまま、ジタバタする美優を眺め続けていると、仰向けだった美優が突然

ころり…

とうつ伏せになっていた。俺はなんとなく美優を仰向けに戻してやっていた。すると美優はまたしてもジタバタを繰り返し、要領を掴んだのかさっきよりも早くうつ伏せになっていた。

ただ、美優の頭はまだ重いらしく、うつ伏せだと美優は布団に顔面を押し付けているように見えた俺は

『ふむ。』

ともう一度、美優を仰向けにしていた。今度は美優はジタバタとはしたが、さすがに3回目は疲れたのか、ジタバタを止めて俺の顔をジッと見るだけだった。

風呂上がりのリナが

『何してんの?』

と聞いて来るから俺は美優が寝返りをするようになったと報告していた。リナはただ穏やかな笑顔で

『だから、すぐに動き回るようになるって言ってたでしょ?』

と俺に言うだけだった。

問題はここからの美優の成長スピードだった。それから1週間も立たないうちに美優は頭を自分で持ち上げるようになっていた。更に1週間後には、ジリジリと床を匍匐前進のように微妙に這い回る美優に俺はビールを呑みながらゲラゲラと笑うだけの余裕があるはずだった。

だが、更に1週間経った今、俺は笑う余裕をなくし、仕事に出勤した本部の食堂で

『勘弁してくれ…。』

と嘆いていた。五十嵐が

『そんなに凄いのか?』

と俺に聞き、雄太やハヤト、涼宮までもが好奇心で俺を見ている状況だった。

凄いも何も、今や自由にハイハイとやらを獲得した美優はことある事に俺の足元を這いずり回るという有り様だ。
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