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堕天使 1st gig.
第4章 苛立ち
騒ぐだけ騒いだ装甲車が本部に着き、俺は、まずは雄太と涼宮から順番に休息を取らせる。

戒厳令がまだ解除されていないうちは第3警戒態勢を解くわけにいかないからだった。隊員達は交代で休息を取り、万が一、テロの第2波が来れば、再び俺達が出動する。

俺は2課の部屋に戻るなり装備を外し、いつものようにハンデを付ける。身体が重くなる感覚に浮ついた気分も落ち着いて来る。

そこからはとりあえず、自分の報告書や補給、備品の使用書類を宗司と共に片付ける。

昼前に宗司が俺に

『電力会社からの最新報告が上がっています。』

と言って来た。現在の街の電力復旧率は30%というところだった。完全復旧には今夜まで目一杯かかるという報告内容だ。そして完全復旧の目処が完全に立つまでは戒厳令を解除出来ないという状況に俺は忘れていたリナの事を思い出す。

『そんなにかかんのかよ。』

不機嫌にそう言った俺に宗司が

『さすがに疲れましたか?自分達も昼食を済ませて休息に入りましょう。』

と気を使って来る。戒厳令中は例え軍属であっても無闇に街を動けない。そんな状況で、何も理解出来ない子供みたいなリナが軍に拘束されたり、家で1人で不安なまま過ごしていると考えると俺は自分の苛立ちを抑えられなくなって来る。

『飯食って寝る。』

俺は不機嫌なままそう言って食堂に向かっていた。食堂じゃよりにも寄って五十嵐と毎度のように俺は鉢合わせていた。

無事に対テロ特殊部隊での作戦完了の報告をいち早く聞いている五十嵐がニヤニヤとしながら挨拶替わりに俺に向かって

『中継局を吹き飛ばしたらしいな?』

と言って来た。いつもならそれがどうしたと五十嵐とふざける俺なのだが、今日の俺は少しキレて

『俺が吹き飛ばしたんじゃねぇよ!文句なら俺らが取り押さえた馬鹿に言いやがれ!』

と五十嵐に噛み付いていた。いつもと違う俺に五十嵐は少し驚いた顔をしてから宗司に

『旦那はやけに機嫌が悪いな。』

と聞いていた。いつものように宗司は俺の前に俺の分の飯を置いてから

『まだ休息前で寝不足なんですよ。』

と俺達の上官にあたる五十嵐に申し訳なさそうに答えていた。
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