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堕天使 1st gig.
第5章 休暇
だけどリナは俺とは違うらしく、ひたすら携帯端末を弄りながら、俺を無理矢理に叩き起して

『アルト、これ何?』

『アルト、これは?』

と好奇心を剥き出しにして聞いて来る。ニュースにドラマに映画と、ありとあらゆる情報を引き出してはリナが疑問に思った事を全て俺に聞いて来る。

例えば、ニュースでどこかの動物園のライオンが子供を産んだとか言っているとリナがライオンの画像を俺に見せ

『アルト、これは?』

と聞いて来る。俺はあくびをしながら

『ライオン、猫科の大型動物、肉食でリナなんかすぐに食べられる。』

と適当に答えてやる。リナは

『動物?』

と今度は携帯端末のAIに質問をする。AIはご親切に携帯端末の画面にありとあらゆる動物の画像を移し出し、再びリナが

『アルト、これは?』

と画面の動物を片っ端から俺に聞く。終いにゃ、俺が知らないような動物までリナが聞いて来るから俺は

『俺は動物博士じゃねぇよ!』

とリナを叱る羽目になる。それでもリナは1日中、携帯端末で情報を引き出し、自分の知識の箱の中へと情報を蓄積していくのを止める事はなかった。

そうやって見ているとリナはかなり賢いのだと思わされる。訓練学校で教官をしている俺は訓練兵を何人も見ているからわかるのだが、軍人として肉体的に優秀な奴でも、判断力や記憶力が悪い奴は結構いる。

俺だって、決して頭は良い方ではない。ただ自分の直感で危険だと感じると自然に身体が危険から回避する方法を選ぶから、周りからは判断力が強いとか言われているが、頭では全くわかっていない時の方が多い。

だが、リナはかなりの情報をあれやこれやと凄いスピードで吸収していく。

お陰で夕飯を食う頃にはリナは一端の動物博士になっていやがった。そんなリナだが、相変わらず飯は俺の膝で食いやがる。

テーブルが来たんだから俺の膝で食う必要はもうないのだが、リナは家での飯はそういうもんだと何か勘違いしているようだった。

俺は俺でそういうリナが可愛いし、リナが俺にも飯を食わせてくれるから楽でいいとか考えてビールを呑みながらリナの勘違いをそのまま放置していた。

夜に寝る前にリナに

『明日からまた俺は仕事だからな。』

と言ってやる。リナはまるでこの世が破壊されたような顔で

『なんで?』

と俺に聞いていた。
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