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堕天使 1st gig.
第6章 山内
そんな雄太を上手くたしなめて扱えるのが雄太の兄的存在だった山内だ。

いつもの2課の部屋で、見事な五月晴れに気温が急激に上がった事を雄太が文句を垂れた瞬間、それが発生した。

地下鉄の駅にて自爆テロ発生の連絡が来たのだ。いつも通りだと俺は出動を命じ、現場に入っていた。

地上ではまずは所轄が俺に

『地下鉄から降りた自爆犯が突然、爆発物を乗客に晒した模様、乗客乗員はパニックになり退避。現在、駅は封鎖され自爆犯のみが取り残された状況です。』

と報告をして来た。その報告に雄太は呑気に

『随分、マヌケな自爆犯だな。』

と言っていた。雄太の言う通り、爆発物を晒して人々が逃げたなら、今更、爆発させてもそれはただのマヌケな自殺にしかならない。

かと言ってそんな危険な存在をいつまでも放置するわけにはいかず、俺は所轄に

『犯人からの要求などは?』

と聞いてみる。所轄は

『我々は改札の外で封鎖をしていますので、犯人とは一切接触はしていません。』

と答えて来る。テロと断定されなければ、俺らに出動要請は出来ないはずが、爆弾があるというパニックだけで俺らに出動要請をしやがったと俺は所轄に呆れていた。

その頃は対テロは出来たばかりだし、管轄のラインがうやむやな部分が多かったからそれは仕方がない事だった。

『とりあえず、現場の確認からだ。』

と俺は隊員達に指示を出し、地下鉄の駅に向かう階段を降りていた。改札の前に防護盾を張り巡らす所轄を後にして俺達は普通に改札を抜けて行く。

いちいちビビっていたらこんな仕事なんかやってられない。問題のホームへは更に階段を降りる事になるのだが、ここからは小雪が無人偵察機を飛ばしていた。

ハヤトは反対側のホームへ降りて狙撃ポイントを探っている。線路への電力を止め、地下鉄の車両は前後の駅に停車させる。

現場が完全に軍の指揮下に支配された頃、小雪が

『隊長、嫌な予感…。』

と偵察機から送られて来た映像を俺に見せていた。

『冗談じゃねぇよ…。』

その映像に俺はそう言っていた。映像の中の自爆犯は制服を着た女子高生だったからだ。ガキのイタズラで済む話しじゃねぇぞ?そう俺はその時はそう思っていた。
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