この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
堕天使 1st gig.
第6章 山内
だが、小雪はかなり青ざめた顔で俺に

『でも爆弾は本物なんだよ。被害半径は10mくらいだと思うから、もし車内のままなら地下鉄を一車両なら充分に吹きとばせたよ。』

と言って来る。俺が

『なら、イタズラレベルじゃないんだな?』

と確認すると小雪は頷き

『リモコンはケーブル式、何らかの形で組織とこの子が接触したのは間違いないよ。女子高生が作れる仕掛けとは考えにくいから。』

と真面目に答えていた。だとすれば出来るだけ生け捕りにして、組織の情報を女子高生から引き出す事を考える。俺はハヤトに

『リモコンケーブルの切断は可能か?』

と無線を飛ばす。ハヤトは既にターゲットを目視しているらしく

『向きがこちら向きなら可能になります。』

と答えて来る。俺は笑って宗司に

『演奏(ライブ)開始だ。雄太達と降りるぞ。』

とホームに降りる階段に向かっていた。

宗司と山内が気休めの対爆盾を装備し、慎重に階段を降りていく。そのすぐ後を俺と雄太が降りていた。

階段を降りて数mほどでホームの端に居る女子高生を視認した。女子高生は自分がやらかした事実に怯えるように青ざめた顔で固まっていた。

だがその手にはしっかりと起爆装置のリモコンを握っている。安全圏の10mまで近づき、雄太が女子高生に

『大丈夫、君に怖い思いはお兄さん達はさせるつもりはないから話しをしようよ。』

と話しかけ始めていた。女子高生は強ばった顔を雄太に向けたが、どう見ても女子高生も被害者のような顔で怯えている。

山内が小声で

『脅されて無理矢理やらされているとか?』

と状況の可能性を無線で俺に伝えて来る。俺は

『雄太、続けろ。少し様子を見る。』

と無線で指示を出す。雄太は無線なんか聞いていないように女子高生に

『そんな事してもお父さんやお母さんが悲しむだけだよ?だから、助けてあげるから、そんな危ない事は止めてお兄さん達と帰ろうよ。』

と話しを続けていた。雄太の言葉に女子高生はかなり困った顔をしていた。自爆する覚悟なんか出来ていないと誰もが思う女子高生の表情だった。

もしかして雄太の説得が成功するのかと思いながら俺達はゆっくりと女子高生に距離を詰めていた。
/469ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ