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【Onlooker】~サラが見たもの~
第3章 イケナイ、男(ひと)?

 イケメンさんが、私に――私のこの眼差しに、救いを求めている、ような……?


 それは自惚れや錯覚ではないのだと、サラはこの時の想いを後になっても信じる。

 他の女と身体を身体を重ね、そして緩やかに腰を躍動させながらも。


「……」


 紺野涼はまたしても、頻りとサラの方を気にしていた。

 その顔はまるで、許しを乞う罪人のようにも――見えて。


「く……」


 必死に見つめながらサラも、その胸を締め付けられる想いがした。

 そして――やがて。


「ああ――いいっ、来て――もっとぉ――あああぁああぁっ!」


 一人昂ぶりを口にして、女が絶頂を迎えてゆく。

 二人のこの夜の情交は、この時に終焉を迎えたのだ。

 だが、その瞬間も一心に紺野を見つめたサラは、やはりその終わりにも違和感を覚えている。


 はあ、はあ……。


 大きく胸を揺らし、余韻を楽しむかのような女に比して。

 より冷たく覚めたように紺野は、その重い口を開いた。


「とりあえず、二人だけにしてくれないかな」

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