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【Onlooker】~サラが見たもの~
第3章 イケナイ、男(ひと)?

「……」


 と、そんな場面を思い出すから、今、既に衣服を身に着けた紺野を前にしながら、またサラはその頬を染めてしまう。全裸のイケメンさん――そのイメージが頭から消えてくれない。

 すると、そんなサラを見つめ、紺野は言う。


「僕はね……ある時を境にして、セックスに関して問題を抱えてしまったんだ」

「セ、セックスに……問題?」

「そう――」


 紺野は目を閉じて自嘲気味にふっと笑い、それからもう一度サラを見据えて言った。


「僕は、イケない」


「イケ、ない……?」


「つまり、射精することができないってこと」


「――!?」


 女が絶頂を迎えた時に感じた、ある種の違和感。そして、サラ自身が目撃している、ベッドから出て来た時の猛りきったままの股間。

 それらが、今の紺野の言葉に繋がりをみせた。


 紺野がサラにそんな告白を果たしていた時と、ほぼ同じくして――。

 二人に関わる男と女も、それぞれの行動に出ようとしている。

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