この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
【Onlooker】~サラが見たもの~
第4章 安堵させる、左手?

「ど、どうも……」


 ベンツの運転席から苛立った顔を覗かせる黒木に、サラは目を逸らしながら挨拶のお辞儀。なんとなく所在無く、スカートの前を押さえている。

 そんな態度が余計に気に入らない様子で――


「ちっ……さっさと乗れよ」


 黒木は舌打ちをしつつ、サラをそう促した。

 後部座席に乗り込み車が走り出すと、サラと黒木の二人の空間は会話もなく、時間が過ぎるほどに気まずさだけが充満してゆく。

 しかしサラの居心地が悪いのは、なにもそれだけではなくて。座席で初めて気がついていたのは、座った時にミニワンピの丈の短さが一層に際立ってしまうこと。


「……」


 サラはもじもじとスカートを片手で押さえながら、ルームミラー越しに黒木の視線を意識する――と。


「見てねーから」


 サングラスの黒木は言って――


「大体、そーゆーの。似合ってねーよ、お前に」


 それを耳にしたサラは、自分の眉間の辺りではっきりと『カチン』という音がしたのがわかった。その心境を端的に言い表すのなら。

 コイツ、ムカつく! と、なってしまうわけであり。


「ええ、どーせそーなんでしょうね! でも、私だって一応、女の子ですから。カワイイ恰好くらい、してみたいって気持ち――あります!」

「ああ? 急に、なんだよ」


 二人が口論に発展してしまうのは、自然な摂理であるのだろうか――。

/456ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ