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【Onlooker】~サラが見たもの~
第4章 安堵させる、左手?
「さぁて――邪魔も消え失せたところで早速、楽しませてもらおうかぁ」
「ホントにせっかちですねー」
逸る坊主頭に、優男は呆れ顔だ。
「バーカ、そうじゃねえ。隣の部屋の連中にしても、只で見張りを引き受けるわけがねーだろ? 『順番待ち』に急かされる前に、さっさと済ませちまおうって言ってんだよ」
坊主頭は隣の部屋の方向の壁を見ながら、言う。
「それでも、たとえ『ナニ』をするにしても、眠ってもらってからの方が好都合なんですけどね。抵抗もありませんし」
「関係ねーよ。なんだったら、この女――薬(ヤク)漬けにして、暫く俺が飼ってやったっていいんだぜ」
「それはまた、随分とお気に入りのようですね。ですが、いいんですか? 姉さんからは、あまり無茶はするなと言い含められていますけど……」
「アレはフリだろ? 俺には、無茶苦茶にしろ、と聞こえたがな。要は自己責任。だから俺が責任もって『飼う』って言ってんじゃねーか」
坊主頭にそう説かれ――
「そこまで言うのなら仕方ありません。まあ、その気持ちはわからなくもないですし……ね」
頷いた優男が、細い目を見開く――と。
「……!?」
その冷徹な視線が、サラの背筋を凍らせた――。