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【Onlooker】~サラが見たもの~
第5章 アイドルの、掟(ルール)?
「零子さんの、欠点?」
「いや、まあ……それは別の話だ」
黒木は誤魔化すようにして、すぐに話しの向きを変える。
「つまり後でオンルッカーに俺を誘ってくれたのも、そんな繋がりがあってのことなんだが。それ以上に当時の店で繋がりがあったのが、まだ無名だった頃の紺野涼ってわけ。どうやら時折客として店を訪れては、社長を指名していたという話だからな」
「そう。じゃあ、二人が知り合ったのは、そのお店のキャストとお客さんとして……?」
「さあな、それはどうとも言えねーよ。案外もっと前からの知り合いで、馴染として社長を訪ねていた可能性だってあるだろ。だから問題なのは、そこじゃなくて――」
「じゃあ……?」
「あくまでも、これは俺の想像だがな。それでも、あの二人を並べてみりゃ、なんとなくわかるだろ? 少なくとも過去に一度は、付き合ってたんじゃねーのかってさ」
「……」
やっぱり、そうなのかな……?
そう疑問を浮かべながらも、黒木の考えが全く見当違いとは、サラにも思えなかった。