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【Onlooker】~サラが見たもの~
第1章 見るだけの、お仕事?
黒木がベンツをホテルの玄関に横付けすると、サラは促され麗子と一緒に車を降りた。
そのままホテル内に進みフロントを素通りして、ロビーの先にあるエレベータへと真っ直ぐに向かった。
エレベーターで一気に階層を、ほぼ頂上付近まで駆け上がって行く。着いて扉が開くと赤い絨毯の敷かれた見通しの良い通路を、零子にエスコートされるように進む。
そうして手前から順にルームナンバーを確認していくと、ついに零子はその足を止めた。
コンコン!
「オンルッカーの者です」
ドアをノックして、零子は明快な音量でそれを伝えた。
暫くして、扉はゆっくりと開かれている。