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【Onlooker】~サラが見たもの~
第6章 共にする、一夜?
久しぶりに屋敷に帰った父が、涼を自らの書斎に呼びつけたのは、その数カ月あとのことだった。
この日までに、加減のよくない潤は病院に戻っていて。そのことが何よりも心配であったけれども、涼の胸に宿りつつあった嫌な予感は、それとは別のモノであるのだと――
そう、感じてはいた。
机の上で手を組んだ父は、涼に冷たい視線を浴びせると、深いため息のあとに、言った。
「涼……自分がしたことを、今、此処で正直に話してみせろ」
「……!」
涼は思わず俯き、拳をぐっと握りしめる。