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【Onlooker】~サラが見たもの~
第1章 見るだけの、お仕事?
その反応を見て――
「不倫だと、いけない?」
零子が訊く。
「べ、別に……事情は知りませんけど。でも……」
「そうね。少なくとも褒められたことではない。だから、たとえどんな理由があろうとも、本人たちだって後ろ暗い気持ちから逃れられはしないのでしょうね」
「だったら、そんな関係……続けなければいいのに」
サラが小声でそう訴えたのを横目に、零子はふっと微笑を零していた。
なんとなく居た堪れなくなり、サラは思う。そんな不倫カップルが、その性交渉を他人に見せることに、一体どんな意味があるというのだろう。
おそらくはその関係自体が、絶対に秘密のはず。理屈ではないのだとしたのならば、ではどんな欲求に従っているというのか。
否、きっと深い動機を探るだけ無駄。これは単に金持ちの露悪趣味であり、それ以上の意味などあるまい。
サラが漠然とそう思い、心底辟易していた時だ。
「――!?」
意識をベッドの上へ戻した途端、サラは驚きのあまり声を上げそうになった。
二人は抱き合って身体を弄り合うと、互いのバスローブを次第にはだけさせている。白く細い女の身体に対して、日焼けで浅黒い男の身体は全身的に筋骨隆々。
更にその股間に至っては、女の愛撫を受けると、それに応え既にはちきれんばかりの膨張を果たしていた。
え……うそ……!
初めて目にする大人の男の猛りを前に、サラは無意識に両手で顔を覆おうとした。当たり前だ。正直、ドン引きしている。