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【Onlooker】~サラが見たもの~
第1章 見るだけの、お仕事?
しかし――
「駄目よ」
厳しくそう言い放った零子が、サラの手を掴んだ。
「目を逸らしては、駄目」
「だけど……私、やっぱり……」
こんなの、自分には無理。そう告げようとしたサラの言葉を制し、零子は言った。
「見て、知って――それを、秘める」
「え……?」
「それが貴女の、オンルッカーとしてのお仕事なの」
「見て、知って……秘める?」
「そう。だから、目にしないことには、なにも始まりはしない」
「で、でも……」
「サラちゃんのその瞳で――クライアントの彼女は、一体なにを見つめて欲しいのかしらね。まずは、そこから考えてみなさい」
私に、見て欲しいもの……?
サラは改めて、ベッドの上で身体を重ねる二人の姿を見つめた。
積極的なのは終始、女の方であった。
ベッドに大の字に仰向けになっている男の傍らに寄り添うようにしながらも、激しいキスを求めたり厚い胸板に舌を這わせたりしてゆく。
そうしながらも右手は艶めかしく太ももの辺りを頻りに擦り、それからついに男の勃起した肉棒を弄り始めていた。最初はそっと柔らかく擽るようにしていて。
やがてそれを掴むと、ゆっくりと上下に擦り始めた。