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【Onlooker】~サラが見たもの~
第7章 その関係は、曖昧?
暫くして部屋に戻った紺野を前にして、サラは静々と訊ねている。
「あ、あの……どうでしょうか?」
サラが身に着けたのは、薄ピンク色のミニワンピ。そう、それは紺野の目に留まりたいと思い選んだ、いつかのミニワンピに似ていた。
「うん――とっても。やっぱり、可愛いのが似合うんだね」
と、そう聞いて。ぼっと顔から火が出そうに、サラの顔が赤くなった。
時刻が朝の八時前になり。紺野の煎れてくれたコーヒーの飲んで、少し落ち着いた後のこと。唐突に、紺野はその頭を下げた。
「ごめん――いや、ありがとう」
「え?」
「なんだか、許された気がしているんだ」
「許され……て?」
紺野は頷くと、それまでで一番、真剣な顔を見せて話しを続けた。
「この一夜の僕を、本当にずっと見守っていてくれたんだね。そして、僕の苦しみを共に見つめてもくれた。だからこそ、そんなキミの言葉に、救われることができたと思ってる。そう――僕はやっぱり、誰かに許されたかったんだ」
「そんな……許すとか許さないとか、そもそも私なんか――」
「いや、そうじゃない」
「?」