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【Onlooker】~サラが見たもの~
第7章 その関係は、曖昧?
「妹と同じ眼差しのサラさんだから、僕はその審判を受け入れようと考えていた。そして、サラさんは優しく僕を導いてくれたね」
「……」
導いた、その結果の場面。サラは隣のベッドを眺め、それを艶めかしく思い返す。身体がまた熱くなりそうだった。
「これで、全て吹っ切れるわけではないかもしれない。やはり、傷は傷としてこれから先も見つめなければならないから――でも」
「……でも?」
「サラさん――キミの言葉を胸に。もう僕は、自暴自棄になったりはしない」
「――はい」
決意を新たにしている紺野の顔を見据え、サラは応えた。
そうして、サラが部屋を後にしようとした時である。サラがドアノブを掴んだ手に自分の手を重ねるようにして、紺野は言う。
「僕はこの先、オンルッカーを必要としない。もう憐れな自分を他人の目に晒し、その罪を確かめることもないだろう」
「え、ええ……」
「それでも、白隅サラさん――キミとはまた、会いたいと思っているから」
「――!」
サラはまた、その胸をときめかせ始めて――。