この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
【Onlooker】~サラが見たもの~
第7章 その関係は、曖昧?

    ※    ※

 上京して以降、もう二年目。見慣れたはずアパートの部屋の天井を、しかし白隅サラは、久しぶりに見上げた気がしている。

 小柄な身体をベッドに横たえ、ふう、と息を吐いた。紺野涼のことを見守っていたから、昨夜はほとんど寝てない。けれど、眠たいわけでもない。


「……」


 なにか決まった試案するでもないけれど、頭の中は自然と様々なことが回っていて。じっと見つめている白い天井は、まるで油絵のキャンバスみたい。サラの頭の思い浮かべたイメージが、次々とそこに描かれてゆく――。

 最初に現れた顔が、二つ――それは、紺野涼と黒木俊太だった。大きく微笑みを向ける紺野のイメージに対して、黒木のそれは背後で小さく俯いた横顔である。


「フフ――」


 思わず零れた笑みに、きっと深い意味などなくって。

 その表情が物語るように、二人との関係はそれぞれで、未だ曖昧なものであるのだけれど。それでもシンプルに、二人のことを想うとサラは多幸感を得るのだ。

 そんな自分を認めたことが、どこか可笑しくて不思議で、そしてそこはかとなく高鳴ってゆく。

 でも――


「あ――!?」


 右手と左手を伸ばすと、その二つのイメージはシャボン玉のようにはじけた。

/456ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ