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【Onlooker】~サラが見たもの~
第1章 見るだけの、お仕事?

 やがて体勢を変え、自らのしなやかな手で扱き上げた肉棒へ、女は顔を近づける。

 そうして、まるで舌なめずりするように口から舌を出すと、それを反り返ったペニスの腹に、つつぅ、と這わせた。


 うそ……あんなことまで、するんだ……。


 その女から男への奉仕の形を、辛うじて認識くらいはしていた。カタカナで言い表す言葉だって、下ネタ好きの友人から聞いて知っている。

 でも、それはエッチなDⅤDの中の出来事で、その辺にいる普通の女性がやるような行為ではないような気がしていた。だからって、それを見て嫌悪したわけでもなく、只々、サラは圧倒されかけていたのだ。

 第一印象で大人しく清楚に思っていた彼女が、今は淫らに男の欲望の形を口に咥えている。次第に激しく――。

 上下に頭を振る度に、じゅるじゅる、と淫靡な音を鳴らした。

 そして、その眼差しは、刺さるようにサラの方に向けられたまま。まるで挑発でもされているかのようで、サラは内心がザワザワと騒がしい。

 敵意を向けられたようにすら、思えた。


「わかった? 彼女は、どうしてサラちゃんを見ているのか」

「わ、わかりません……だけど、私……なんか気に障ることでもしたんでしょうか?」


 彼女が向ける視線の意図がわからず、サラは困惑していた。

 すると――


「いいえ、そうじゃないわ」

「じゃあ……?」


 その瞳に疑問を浮べたサラに、零子はこう答えている。


「彼女――嫉妬してほしい、みたいよ」

「え?」


 サラはそう聞いて、もっとわからなくなった。

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