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【Onlooker】~サラが見たもの~
第8章 危険な、遊技?
「さぁらちゃーん」
「な、なんでしょう?」
「うふふ、“にゃん”でしょうだって。ほーんとに、可愛いんだからぁ」
「え……ええっ?」
酔った零子はテーブル下からにじり寄ると、硬直気味に椅子に掛けたままのサラの腰の辺りに抱きついてきている。
その豊満なボディと大人の女の色香を漂わせながらも、その行動はどこか子供のように明け透けで無邪気なもの。そんなものを少しだけ可愛らしく感じて――。
「あのですね、零子さん……私、困りますから」
「どうして困るの? サラちゃんのこと大好きなのにー」
普段、その毅然とした姿に憧れてさえいる。そんな零子からそのように言われると、なんだかふわっとして妙な気分にもなりそうだ。と、そんな油断があったからか。
「あっ……!」
突然の強い刺激に、サラは天井を仰ぐように身体をしならせた。
零子は右手で太ももの辺りを撫でながら、スカートの中にまで滑り込ませている。一方の左手ではサラの小さな胸を弄り、その頂点を的確に指先で探り当てた。
「れいっ……んんっ……あ、だめぇ……」
行き成りすぎる展開に対処できずに。サラは皆を前にしていながらも、零子からの愛撫に素直な反応を見せた。
その乱れた状況を最初に見かねていたのは、黒木だ。
「ちょっと、社長――いい加減にしてくださいよ」
すると、その顔を見やり零子が言う。
「にゃあに? 黒木くん――もしかして、ヤキモチ?」
「は? ち、違いますって。俺は一応、身内としてつーか……」
そんな風にして、少し黒木が言い淀んだ時――。
「うふふふ――」
微笑を浮かべた零子はまるで本物の猫のような俊敏さで、次に黒木に飛びかかってゆき――。
ドサッ――!
ソファーの上では、二人の身体が折り重なっていた。