この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
【Onlooker】~サラが見たもの~
第1章 見るだけの、お仕事?
おそらくは、そこまで思い詰めて不倫をする人ばかりではないだろう。サラは思っていた。それでも、もし自分が同じような恋に身を焦がしたのなら、きっと幸せなんて感じないような気がした。
だったら、何故? 何度、問うても明確な答えなんてない。理屈じゃ、人の気持ちは解き明かせはしないのだ。
そう思い至った時に、サラは零子に訊ねる。
「零子さん……私、どうしたらいいですか?」
やはり、嫉妬はしてあげられそうもないから。けれど、彼女を少しでも満たしてあげたい。彼女を哀しい人だと、感じてしまっていたから。
「そうね。あの二人を見て――素直に、感じてあげればいいんじゃない」
「んっ!」
「サラちゃんが、こんなにも感じてくれるのなら。きっと彼女にだって、満たされるものはあるはずよ」
零子のしなやかな指先が、更にサラの深部までを探った。
でも、その指先は、下着に入りそうで入ってはこない。入れてほしいようで、入れて欲しくないような。サラの気持ちが、じれた。
くす――。
耳元で、笑んだ零子の吐息がかかる。その刹那、サラの一番敏感な核心が、下着の上から弾かれていた。
「――ああっ!」