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【Onlooker】~サラが見たもの~
第1章 見るだけの、お仕事?

 おそらくは、そこまで思い詰めて不倫をする人ばかりではないだろう。サラは思っていた。それでも、もし自分が同じような恋に身を焦がしたのなら、きっと幸せなんて感じないような気がした。

 だったら、何故? 何度、問うても明確な答えなんてない。理屈じゃ、人の気持ちは解き明かせはしないのだ。

 そう思い至った時に、サラは零子に訊ねる。


「零子さん……私、どうしたらいいですか?」


 やはり、嫉妬はしてあげられそうもないから。けれど、彼女を少しでも満たしてあげたい。彼女を哀しい人だと、感じてしまっていたから。


「そうね。あの二人を見て――素直に、感じてあげればいいんじゃない」

「んっ!」

「サラちゃんが、こんなにも感じてくれるのなら。きっと彼女にだって、満たされるものはあるはずよ」


 零子のしなやかな指先が、更にサラの深部までを探った。

 でも、その指先は、下着に入りそうで入ってはこない。入れてほしいようで、入れて欲しくないような。サラの気持ちが、じれた。

 くす――。

 耳元で、笑んだ零子の吐息がかかる。その刹那、サラの一番敏感な核心が、下着の上から弾かれていた。


「――ああっ!」

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