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【Onlooker】~サラが見たもの~
第10章 導かれゆく、想い(こたえ)たち?

 緩やかな速度で回転しながら、徐々に高く登る。真っ赤に燃えるような夕日が、園内の様々なアトラクションをその光で溶かし込もうとしているかのようだ。


「……」


 サラは黙って漠然と景色を眺めて、夕陽を大きな瞳に映し取っていた。

 向かい合って座るその横顔をじっと眺めてから、紺野が言う。


「どうやら、決めたみたいだね」

「え?」

「零子との約束――それを果たすこと」


 言われて驚いたサラは、それでも静かに話す。


「ご存じだったんですね」

「うん。零子から聞いていたんだ。サラさんが【Onlooker】として迎えられた、その夜に」

「そうでしたか……」


 サラはまた外の景色に目を向けた。そうして、零子と“約束”を交わした時のことを思い浮かべてゆく――。
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