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【Onlooker】~サラが見たもの~
第11章 オンルッカー……?
「こちら……ご家族の白隅保(たもつ)さんと白隅量子(りょうこ)さんで、間違いはございませんか?」
テントの中で応対した警察官は重い口調でそう尋ねながら、床に寝かされたままもう動かない両親の遺体をサラたちに見せた。
「うっ、ああ……」
「そ……んな」
サラと一緒にテントに通されていた祖父と祖母は、それぞれ短い絶望の言葉を漏らすと、愕然としたままその場に立ち尽くしてしまった。
その反応を眺めた警察官が、次にゆっくりとサラの方に視線を向ける。
だから、大きなショックを受けて、とても答えられそうもない二人に代わり、サラは静かに口を開き答えるしかなかった。
「はい……そうです」
――と。