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【Onlooker】~サラが見たもの~
第12章 エピローグ
「え……?」
問われた男は、不思議そうにフードの女を見つめた。その間、それを聞いてかっと顔色を変えたのは当然、ホステス風の彼女の方だ。
「ちょっと! 私のお客にちょっかいかけないで!」
――ドン!
激しく胸を突かれたフードの女は、堪えるでもなく実にあっさりと道の上に尻もちをついた。
その様子を一瞥したホステスは――
「さ、行きましょう」
「あ、ああ……」
男の手を取り、そのまま行ってしまおうとする。
が、そこで――
「待って」
その声を耳にすると、二人は再びフードの女を振り返った。そして――
二人の見守る中、女はまるで力感を感じさせることなく――ゆらり――と、起き上がっている。そうしてから、ホステスの女を指さして――言う。
「アンタさあ……この街で、何番目の女?」