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【Onlooker】~サラが見たもの~
第12章 エピローグ
「はあ?」
ホステスの女はなにを聞かれたのか訳もわからないといった態度も露わに、細い眉を八の字にして大きくお顔歪めた。その表情が、少しだけ間抜けに見えたせいだろうか。
「くふふゥ……その感じだと、どう見てもランク外かァ。ザコ中のザコって、ねェ?」
「なっ……なんですってえ!」
「まあ、そんなに怒らないの。だってェ……私はいずれ、この街で一番になる女なんだもん」
「ここで……一番ですって?」
ホステスの女の表情が、いぶかし気なものに代わる。そして――
「ここがどこだか、わかって言ってるの?」
「うん、知ってるよォ」
「悪いけど――その冗談、笑えないんだけど」
「いいよォ、笑ってくれなくてーも。だって、冗談じゃないしィ」