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【Onlooker】~サラが見たもの~
第2章 ラブリーな、彼女?
人の手によって作られた『彼女』であるからこそ、おそらくは男の願望を満たすためだけに完璧な姿をしていた。
何故だかそれが、サラの瞳には少しだけ哀しげに映って見える。
ヤマダは乳首を舌で転がしながらも右手をエリーの下腹部へ伸ばし、面積の小さなショーツの中に指先を入れようとしていた。
ゴクリ――思わず息を呑み、サラは否応なく胸を高鳴らせる。
と、そんなタイミングだった。
「オイ」
エリーの乳首から唇を離し、いつの間にかヤマダはサラの方にギラリとした視線を向けていた。
「わ、私が……なにか?」
肩をビクリと震わせながら、自分になにか落ち度があったものかと、サラはその様子を窺うが。
「何故だ――」
「え?」
「何故――そんな目で、見ている?」
……? そんな目って、私が……どんな?
呆然とするサラは、ヤマダに何を言われているのかまるで見当がつかなかった。
すると――
「こんな場面を見て、気持ち悪く思わないのか? 普通の人間であるなら、嫌悪して当然じゃないのか?」
「いえっ……私は、そんな風には……」
「それは、どうしてだ?」
「どうしてって? 理由は……よく、わかりませんけど」
ヤマダになにを問われているのか。おそらく、自分のことが気に障っている――が、それがなんなのか、サラにはわからずに。