この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
【Onlooker】~サラが見たもの~
第3章 イケナイ、男(ひと)?
「そんなこと、訊けるわけありませんし……」
空かされたサラは、座席に座り直すと頬をぷっと膨らませた。
確かに自分の人生で出会った男性の中では、とびきりのイケメン。だが、別にそれだけのことで一度顔を合わせただけの彼を、そんなにも気にかけているつもりはない。
それでも、あの時――。
『その瞳――確かに、よく似てる』
あれは、どういう意味なんだろう?
ふとそんな些細なことを心に留めているのは、興味が尽きない証拠。そんな想いが膨らみ或いは恋に変わることも、サラにはまだ覚えのないことなのだ。
だが、そんな感情がもう少しだけ揺るがされることとなるのは、その少し後――零子と話した時だった。