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隷吏たちのるつぼ
第2章  第一章 醒めゆく悪夢
「しゃぶれっ! 風俗に働きにきたんだろっ」
「ち、ちが……、だ、騙されて……」
「そんなの知るかよっ。こっちは十万払ってるんだぞっ。オプションにも『生フェラ』があるだろっ!」
「ううっ、い、いやですっ……」

 男はもう一方の手で根元を握ると、幹を倒して智咲の鼻先へと押し当ててきた。鼻腔が猛臭に襲われる。小孔からトロトロと汁が溢れて、智咲の無垢な口周りを汚した。
 振り払いたくても、男に頭を固められ、できない。

「ほら、早くっ」
「うぷっ……」

 楚々とした鼻孔を塞ぐように先端が押し付けられ、豚のように歪められる。恥辱と苦悶が混ざった智咲の表情に欲情した牡茎が、歓喜のしぶきをゼロ距離で散らしてきた。汚汁が流れ込んできそうだったが、智咲は頑なに、唇を開かなかった。

「ほら、口でしてくれなきゃ、ムリヤリ犯すよ? 死んだってイヤだって言った俺でロストバージンしたいの?」

 頭を押さえつけているこの力で、脚を抉じ開けられたらとても敵わない。だが、こんなモノを口に入れる決心など、容易につくものではない。

「それとも……、家にバラされたい?」
 続いた言葉に、智咲は目を見開いて男を見上げた。「店員に電話で聞いたよ。家には絶対内緒なんでしょ? お嬢さんがこんなことしてるの親御さんが知ったら、そりゃあ驚くよなぁ。どんな手使っても、お家のこと調べ上げてやるよ。ま、あの店員に金積んだらイチコロかな。……くくっ、お父サマ、お母サマ、驚くだけで済むかなぁ」
「んっ……」

 自分一身の話なら決めかねる。しかし……。

 もう、とても逃れられない。犯されるくらいなら──こんなことをしでかして、家の者に呆れられるくらいなら。

 智咲が恐る恐る顎を緩めると、間髪入れず肉杭が突き入れられた。奥まで一気に進み、口蓋垂に亀頭が触れると、喉奥から逆流が起こる。両手で頭を掴まれ、容赦なく腰を揺すられた。智咲の華奢な上躯が激しく波打つ。

「おごっ、ぐ……、……えっぐっ」

 喉がゴロゴロと鳴り、溢れてきた虫酸が泡垂れとなって、顎からブラブラと揺れた。

「うひょっ、おほっ……もっと吸えっ、ほらっ、吸えよっ!」
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