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隷吏たちのるつぼ
第1章  プロローグ
 笑っている。話しながらも先輩がずっと自分の体をまさぐっているのが見えているだろうに。それはつまり……。

「──この子?」
「うん」

 人妻は座り直して正座になると、スラリとした肢体を前傾に伸ばし、萌子をまじまじと覗き込んできた。

「んー、こりゃ確かに可愛いね。私ら以来ってやつ?」
「い、いったい何なんですか……」

 人妻も大人びた艶やかさの際立った、美しい顔立ちをしていた。特に、見据えられると逸らすことができないくらい目ヂカラが強い。

「何なんですか、て、もう始まってるんだからわかるでしょ? よかった、間に合って。……んっ」

 そのまま距離を詰めてきて唇を吸われた。先輩の淑やかなキスとは対照的に、情熱的な舌遣いだった。

「ンンッ、はあっ」
「ン……、このセンパイと、どっちが上手い? ほら、もっとピチャピチャいわせてよ」
「あふっ、いえ、その、……んあっ!」

 舌遣いに脱力した隙に、先輩がショーツの中へ指を入れおおせ、柔肉の狭間をなぞりはじめた。

「いっ、はあっ、ああ」

 触れられただけで腰が弾ねて、ぬかるみが広がった。こんなにも鋭敏になったのは初めてだし、ここまで淫らに泌ませたこともない。仰け反って息を吸い込もうとした口を、追いかけてきた人妻の朱い唇に真上から塞がれる。

 意図したわけではないのに、我慢できない涎のせいで、唇の狭間に人妻の要求どおりの音が鳴った。

「こっちもスゴいね、萌子ちゃん。ねー、聴こえる?」

 先輩の言うとおり、脚の間からも同じような音が立つ。

「てか、このオッパイは反則じゃん?」
「でしょ? なんか、くやしいよね」

 二人に同時に攻められるなんて経験したことがない。しかも女による、きめ細やかな愛撫だ。

「ああんっ、もお、やあっ」

 たまらずヒクつく萌子のニットが人妻の手によって捲り上げられた。みっちりと詰まったブラカップを強引にズラし、明るみになった乳暈を直接弄ってくる。下肢では先輩がキュロットをスルスルと抜き取り、ショーツを脇によけて緩んだ狭間を押し開いた。
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