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鬼ヶ瀬塚村
第28章 横山総合診療所
達弘さんは玄関を出るとガレージのある左手には行かず真っ直ぐと庭を横切るように歩いていく。

どこに連れていくのだろうかと黙ってついていくと、達弘さんが急に振り返り僕の手を両手で握った。

『ど…どうしたんですか?』

突然の事で僕は驚いていたが、相変わらず子犬のような顔で達弘さんは僕を見つめてくる。

『どうしたんですか?何かあったんですか?』

『せんせッ…』

『どうしたんです?』

『頼みがあるっぺよぉ…』

『あ…はい、バニーちゃんならもう描きませんよ…』

『…ッ!?そいづぁ困るッ!…ちげぇちげぇッ!それじゃねぇ…実ば…』

『実は?』

『今がら俺と診療所に着いでぎでぐんねぇが?』

『診療所?』

『んだ、横山先生んどごだ』

『どこか具合が悪いんですか?』

達弘さんは目を左右にキョロキョロ動かすばかりで答えてくれない。
まるで病院を怖がる子供のようだ。

『体調が悪いなら真理子さんに言いませんか?』

『…ッ!だ、駄目だッ!姉ぢゃんにばぜってー言えねぇッ!!』

『………?』

僕の手を握る彼の手に一層力が込められた。

『…頼む…ただ、着いで来でぐれたらええば…オラぁ、ガキんぼの頃がら…医者が…苦手なんだ』
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