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第2章 前戯

『何故？何故こんな酷い……』

友貴子が化け物に尋ねる。心当たりが無いのは友貴子も同じか。

俺にも人に恨まれるような心当たりが全く……無くはないが、ここまでされるようなモノは無いはず。

『それが解った時にこのゲームは終わる』

……え？

閉じ込められた友貴子と俺の解放条件。それは、答えを見つけること。すなわち閉じ込めた目的を見つけることなのか。

冷静さを取り戻そうと深呼吸する。しかし、そんな俺のちゃちな努力は吹き飛んだ。

『イヤｯ!来ないでｯ!』

布が擦れる音。これはたぶん友貴子がベッドの上で後退る音。

それと共に聞こえるベッドに誰かが上がる音。ミシッ、ミシッ、と近づいていく音。