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閉じ込められた部屋で夫は
第4章 出会い ~回想~
だが、その努力も牟田には認めてもらえなかった。
「貴女、こんなことも分からないの?仕事を舐めてるんじゃないの!」
研究所の会議室に響き渡る怒声。いつにも増して専門用語が飛び交う会議に、友貴子はついていけなかったのだ。
「申し訳ありません……」
涙ながらに謝る。課長が優しくフォローを入れる。
「ま、今の話は非常に高度だったからね。私は理解できるから大丈夫ですよ」
優秀で容姿のいい課長が相手だからか、牟田はうって変わって色のある声を出す。
「もう、課長さんが甘やかすから……貴女は目障りだから、とりあえず会議室から出ていってくれないかしら」
「はい……失礼します」
悔しくて涙が出そうだったが、それだけはこらえて友貴子は退室する。
(なんで牟田さんは私にだけあんなにきつく当たるんだろう……いや、私が出来ないからだわ。私が悪いのよ……)
とぼとぼと廊下を歩く。
天才である牟田に振り回されてプロジェクトがどうなるか分からないという不安。すべて課長に任せることになってしまったこと。友貴子は無力感に打ちのめされてしまった。
「貴女、こんなことも分からないの?仕事を舐めてるんじゃないの!」
研究所の会議室に響き渡る怒声。いつにも増して専門用語が飛び交う会議に、友貴子はついていけなかったのだ。
「申し訳ありません……」
涙ながらに謝る。課長が優しくフォローを入れる。
「ま、今の話は非常に高度だったからね。私は理解できるから大丈夫ですよ」
優秀で容姿のいい課長が相手だからか、牟田はうって変わって色のある声を出す。
「もう、課長さんが甘やかすから……貴女は目障りだから、とりあえず会議室から出ていってくれないかしら」
「はい……失礼します」
悔しくて涙が出そうだったが、それだけはこらえて友貴子は退室する。
(なんで牟田さんは私にだけあんなにきつく当たるんだろう……いや、私が出来ないからだわ。私が悪いのよ……)
とぼとぼと廊下を歩く。
天才である牟田に振り回されてプロジェクトがどうなるか分からないという不安。すべて課長に任せることになってしまったこと。友貴子は無力感に打ちのめされてしまった。