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閉じ込められた部屋で夫は
第2章 前戯
一刻も早くここから出たい。

部屋のあちこちをくまなく探し回ってみる。ベッドの下、部屋の隅、ドアの端。

すると、壁の一角に妙な隙間があることに気づいた。一ミリほどの隙間がおおよそ15cmほど。

おそるおそる触ってみようとする。突然それを待っていたかのように≪ジジジジジッ≫という音がした。そして、文字が書かれた二枚の紙がするすると現れた。

【貴方の罪は何?】

【貴方は答えが分かるまでここから出るべきじゃない】

……なんだこれは?

罪と言われても、何のことやらさっぱりわからない。自慢ではないが、生まれてこの方、犯罪らしいことをしたことなどない。思い当たる節もない。

もう一枚はこの部屋から出るなということか?そう言われてハイそうですかと納得するほど人間が出来ているつもりもない。

……ムカムカしてくる。絶対にここから出てやろうというガッツが湧いてきた。
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