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私は女優よ!
第6章 見失う心。見えてくる現実

寒気がして体がガクガクしました。
殺人者となった自分を自覚した瞬間でした。
いろんな事が頭を巡りました。
大変な事をした。
夫を殺してしまった。
何度も心の中で殺していたけど、私は現実に殺してしまった。
憎かった。
苦しいのは私だって同じなのに、苦しみだけを私にぶつけてきたあの人を……
強い人だからいつかは立ち直る。
こんな事で挫けて這い上がれない人じゃないという気持ちが0になってしまうほど……私は………
三宅に失望してしまっていた。
私は三宅のサンドバッグでした。
怒りや憎しみ、苦しみを全てぶつけられて、その念だけを置いていかれた、傷だらけでぶら下がっているサンドバッグ……

