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私は女優よ!
第7章 素と錯乱は紙一重
「……さっきまでの三宅環さんとは違う人と話しているみたいで……」
「アハハハ
私は私よ。
良い妻を演じる事に疲れたこの女は、現実逃避したくて、色々と違う自分になろうとした。
だけどどんな女を演じても、この女自身が作り上げた人格なのさ。
AVで金稼いで、色んな男に抱かれたのもこの体。
不倫して、一時の安らぎを求めたのもこの女の意思。
ずっと、クズみたいな旦那と決別出来なくて、何度もその旦那を消す妄想で留まっていたのさあ……
結局殺しちゃったじゃない。
その先を考える頭もなくて、死体が腐るまでビクビクしながら放っておいたのも、自分が仕出かした事。
弱くなるとすぐ私にすり変わろうとする。
でも、私は私。
他の誰でもない。
みんな自分が作り出した本当の姿なのさ!
アハハハ 可笑しい。
この女、もう限界、助けてって縋りついてきたからさ、仕方ないからエンドマーク打ってやるよ!」