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ヒロイン三国ファンタジー
第15章 15 英雄たちの死・2
 関羽の墓を建て祀った後、曹操は病に伏す。司馬防が亡くなって約一年後であった。

 最期の時を迎えることを悟った彼女は、群臣たちに別れの挨拶をしたのち、跡継ぎである曹丕を呼び、心構えを話し、次に側へ司馬懿仲達を呼んだ。
 群臣が見守る中、堂々とした様子はまるで最期の時など想像をさせない。

「魏王、こちらにおります」
「仲達よ。曹丕を頼む」

「心得ております」

 曹操はふふっと力のない笑いを見せ、「思いのままによく生きた」と言い「死は皆に等しく訪れる安らぎの時、嘆くな」と目を細めた。

「わ、我が愛しき人……」

 司馬懿の言葉を最後まで聞いたかどうかわからぬうちに曹操は逝く。
 ガクッと立て膝を折る司馬懿に群臣は曹操の死を知り、声を上げる。
 大きな身体を揺すり許チョは子供のようにしゃくりあげ続けた。

 その頃、献帝は皇后である曹操の娘、曹節と宦官によってその身を拘束されていた。

「孟徳! 孟徳! 朕の孟徳が!」
「なりませぬ! 陛下! 父は、魏王は臣下なのですよ! 」
「いやじゃ、孟徳に会いたい! 会いたいのだっ! どけっ! 」
「ああっ、だ、誰か、陛下を!」

 宦官たちが恐れ多くも献帝を力任せに抑えることなどできず、右往左往しているところへ使いのものがやってくる。

「魏王がお亡くなりになりました」

 その知らせに献帝は目の前が真っ暗になりそのまま気を失い床に伏した。
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