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ヒロイン三国ファンタジー
第27章 27 晋の統一後 エピローグ
孫晧が洛陽に去ったのち、建初寺にて孫尚香は親の亡き子を集め、育て教える。
子らは尚香の話す、英雄譚に目を輝かせながら聞き入り、もっともっととせがむ。
一番人気のある人物は諸葛亮である。そして皆、劉備の話に涙を流した。諸葛亮は神のごとき伝説の人物となり、劉備は死んでなお人々に愛されている。
毎日、長江を眺め、陸遜の墓に参り、やがて三国の生き証人である孫尚香の命も燃え尽きようとしていた。
「孫家で一番若かった私が、一番長く生きた」
孫家も、陸家も恐らく子孫は残らないであろうと少し寂しくもあったが、それもまた天意とあきらめる。
一番年長の青年に、死んだら陸遜の隣に埋葬してほしいと頼み、何の血縁もない子らの、尚香を母と慕い泣き叫ぶ声を聞きながら、それがやがて静寂となり、鼓動の音も止まった。
建初寺の屋根では、5色豊かな美しい鳥が一羽、休んで空を見ている。そこへ、もう少し大きな同じ鳥が優美な翼を広げ近づき旋回する。屋根の上の鳥は羽ばたき、その鳥の元へ向かう。
美しい二羽の番の鳳凰は、長江の上を戯れるように羽ばたき、やがて大海へと飛び去った。
終
子らは尚香の話す、英雄譚に目を輝かせながら聞き入り、もっともっととせがむ。
一番人気のある人物は諸葛亮である。そして皆、劉備の話に涙を流した。諸葛亮は神のごとき伝説の人物となり、劉備は死んでなお人々に愛されている。
毎日、長江を眺め、陸遜の墓に参り、やがて三国の生き証人である孫尚香の命も燃え尽きようとしていた。
「孫家で一番若かった私が、一番長く生きた」
孫家も、陸家も恐らく子孫は残らないであろうと少し寂しくもあったが、それもまた天意とあきらめる。
一番年長の青年に、死んだら陸遜の隣に埋葬してほしいと頼み、何の血縁もない子らの、尚香を母と慕い泣き叫ぶ声を聞きながら、それがやがて静寂となり、鼓動の音も止まった。
建初寺の屋根では、5色豊かな美しい鳥が一羽、休んで空を見ている。そこへ、もう少し大きな同じ鳥が優美な翼を広げ近づき旋回する。屋根の上の鳥は羽ばたき、その鳥の元へ向かう。
美しい二羽の番の鳳凰は、長江の上を戯れるように羽ばたき、やがて大海へと飛び去った。
終