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人魚島
第6章 早坂先生と恋人美沙
何やら仰々しく明さんや三咲さんに『柿の葉寿司です。お納め下さい』と緑色の柿の葉寿司の箱を手渡している。

『初めまして美沙さん、あたしこの魚沼の家内の三咲って言います。よろしくね、やん、早坂先生ってばこんな顔ちっちゃい女の子貰うの?幸せだねぇ』

『三咲さんですね、初めまして…美沙です。どうぞ柿の葉寿司食べてやって下さい、粗品ですが…』

『まさか』と笑いながら早速早々に焼酎グラス片手にキャメルを燻らせる明さんに『晩に出そうか』と柿の葉寿司を冷蔵庫にしまう三咲さん。
僕は水浸しの中、洗面所でタオルとドライヤーを拝借して濡れた髪の毛を乾かし新しいTシャツとハーフパンツに着替えて居間に向かった。
開口一番三咲さんに『春樹くんも夏休みの宿題やったら?』と言われて渋々咲子の部屋で夏休みの宿題をする事にした。
橘さんから頂いた鯛は廊下ですれ違った花子に手渡した。
花子は夏休みの宿題全てをクリアし、済ませてしまった様だった。

『咲子、入るよ?』

ガラッと襖をスライドすれば、咲子は宿題も手付かずで二段ベッドで呑気に寝息を立てていた。
全く、しょうが無い奴だなぁ。
どれどれ?
宿題見てやるか。
なんだ簡単じゃ無いか。
比例反比例の座標か。
後は平面図形か。
簡単じゃ無いか。

『咲子』

『ん…』

『起きなよ咲子、宿題片付けるの手伝うからさ』

『ん』

渋々起き上がりデスクチェアーに腰掛ける咲子の隣に丸い椅子を運び横に座ってシャープペンシル片手に教えてやる。
しかし、咲子は欠伸するだけでまともに聞いてい無い。

『ちょっと聞いてる?比例反比例はコツさえ掴めば簡単な方だよ?』

『聞いてるけん』

欠伸しながら目蓋を擦る咲子。
疲れているのか肩が震え揺れている。

『後は座標を照らし合わすだけだよ?ほら、簡単だろ?』

『解らんけん、晩飯迄昼寝しようやハルキぃ』

『駄目だよ、宿題片付けるんだろ?』

『また明日で構わんけん…ほら、寝よ?』

咲子が蛍光灯を消してベッドに横になりこちらを甘ったるい目付きで眺めて来る。
その瞳孔は開いていて、ウルウルしていた。
橘さんの言っていた通りだ。
僕は仕方無く渋々咲子の隣に横になり、咲子を見下ろす。
小柄な咲子、腕の中にスッポリ収まりそうだ。

『1~2時間寝よう?』

『宿題やるからね?』

『解ってるけん』

本気かなぁ?
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