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人魚島
第8章 能力
そして8月31日、僕は友人の死に踏ん切りが付か無いまま東京の暮らしへと戻る事になった。
父や母や妹共々元の生活に戻った。
ただ違う事と言えばウオトがこの世に居無い事だ。
あんなに良くしてくれたウオトはもう居無いのだ。
なんだか実感が湧かないまま、花子と夜な夜なテレホンセックスに明け暮れた。
僕の成績はガバ落ちした。
担任の先生や父親から『何があったの?』と咎められ、僕は偏差値が50迄落ちた。
憧れた高校には行けず、しかも公立を落とし氏が無い偏差値40の私立高校に入学する頃花子が単身何の予告も無く『東京駅来ちゃった、泊めて』と夜中の9時過ぎに電話して来た。
僕は慌てて東京駅迄迎えに行き『お金無いけん』と我が儘を言う花子を半ば無理矢理自宅に泊めた。
父も母も夜中に現れた珍客に程々困っていた。
妹も花子を嫌煙した。
花子は堂々と春休み一杯まで居座りセックスを求めた。
僕は近くのカフェでアルバイトし始め最初の給料はコンドーム代とデート代に消えた。
空しいままコンドームすら買えなくなり遂には生でハメ合うだらし無いセックスの関係になった。
やがて花子も中学校を卒業し、すぐさま海女になった。
僕は行く宛も無くベースを封印して18歳で三流のブラック企業の広告代理店の営業の会社員になり、朝は7時出社、夜は新入社員にも関わらず残業帰りでタクシーで帰宅した。
独り暮らしは到底出来無く実家通い。
花子は打って変わって順調で平屋だったが浜辺の良いアパートの一角を借りて猫と暮らしているんだとか。
僕も猫好きだ、羨ましかった。

『おい、篠山、篠山ぁ』

名前を呼ばれビクッとした。

『乗り越すぞ?』

不意に肩を揺さぶられ僕は山手線内で飛び起きた。
3歳年上の先輩社員坂本さんがニヤニヤしながら『御徒町だろ?』と僕を立たせた。
僕は座席から立ち上がりノロノロとICOCAを取り出そうとしたが、見当たら無い。

『やられたな、寝てたお前が悪いんだぞ』

どうやら盗まれたらしい。
僕は駅員に事情を説明し、新たに切符を購入して駅前大通の雑居ビル2階に上がる。
遅刻はしてい無い。
LINEッ♪と鳴り、ノロノロとスーツの胸ポケットからスマートホンを取り出せば『オカズにしてね』と花子が開脚しながらこちらを見据えていた。
僕は慌てて画面を消そうとしたが坂本さんが『お盛んな彼女だなぁ』とスマートホンを覗いた。
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