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人魚島
第8章 能力
無惨だろ?
笑えるだろ?
なぁ、また君に会いたいよ。
君と同い年になってしまうよ。
僕は天を仰ぎながら飛行機雲を見詰めた。
不意に会社の広瀬さんから着信が珍しく入り『今ね、御徒町に居るの』と雑踏を背景にしながら言われた。
ポカーンとしながら『はぁ、まぁ、お疲れ様す』とペコリとすれば『今独り?』と訊ねられ、適当に『坂本先輩居ますよ』と缶珈琲を呷りながら告げた。
『今ねラブホテルの営業なんだけど』
『はぁ、まぁ、そうすか、広瀬さんも大変だなぁ』
『今ね御徒町なんだ、来てよ?坂本には適当に言い訳してよ』
『無理す、無理す、あの人怖いっす』
『じゃあ私から彼にLINEしとくから、御徒町のサニーラブってラブホテルに今すぐ来てよ?』
『え?しかし僕にも営業あるんすよ?』
『後でタップリ穴埋めしてあげるわ』
『何ラブすか?』
『二度と言わないわよ?サニーラブよ』
そこで一方的に通話は切れた。
僕は慌てて電車に駆け乗り立ちながら爆睡し御徒町ですぐ下車した。
昼過ぎだった。
腹が鳴った。
『ああ、篠山くん?こっちこっち』
ラブホテル街で一際目立つ美人が手招きしている。
僕は照れながらも『お待たせしました』と広瀬さんに近付く。
洗練されたジャスミンの香水の香りがプンプンしていた。
毛先をクルクルに巻いて茶色に染められた髪の毛が風に靡いていた。
身長168㎝、バスト85㎝のEカップ、痩せ型だったが出る所は出た広瀬さんがニッコリ笑いながら『さぁ、潜入調査よ』と堂々と昼間からラブホテルサニーラブに入店する。
『それらしくしましょ?』と恋人繋ぎされ、僕はやれやれとそれを眺める。
もはや3年前の様にいちいちビクンビクンとはし無い程僕は疲弊し切っていた。
『まずは値段からね、あら、安いわね、Dランクの部屋は休憩3時間が2480円よ』笑う広瀬さん。
『はぁ、まぁ、メモしますね』僕は手帳に走り書きした。
『この部屋にしましょう』何故だかAランクの部屋を指定する広瀬さん。
値段は3480円だ。
た、高い。
『給料日前すよ?財布大丈夫なんすか?』僕の問い掛けに目を丸くする広瀬さん。
『君が払うんじゃ無いの?』
『え?』
『篠山くん?君チンチンあるんでしょ?男なんでしょ?』
『はぁ、まぁ、そうですが3480円なんか払え無いっす』
『クレカあるんじゃ無いのかな?』
笑えるだろ?
なぁ、また君に会いたいよ。
君と同い年になってしまうよ。
僕は天を仰ぎながら飛行機雲を見詰めた。
不意に会社の広瀬さんから着信が珍しく入り『今ね、御徒町に居るの』と雑踏を背景にしながら言われた。
ポカーンとしながら『はぁ、まぁ、お疲れ様す』とペコリとすれば『今独り?』と訊ねられ、適当に『坂本先輩居ますよ』と缶珈琲を呷りながら告げた。
『今ねラブホテルの営業なんだけど』
『はぁ、まぁ、そうすか、広瀬さんも大変だなぁ』
『今ね御徒町なんだ、来てよ?坂本には適当に言い訳してよ』
『無理す、無理す、あの人怖いっす』
『じゃあ私から彼にLINEしとくから、御徒町のサニーラブってラブホテルに今すぐ来てよ?』
『え?しかし僕にも営業あるんすよ?』
『後でタップリ穴埋めしてあげるわ』
『何ラブすか?』
『二度と言わないわよ?サニーラブよ』
そこで一方的に通話は切れた。
僕は慌てて電車に駆け乗り立ちながら爆睡し御徒町ですぐ下車した。
昼過ぎだった。
腹が鳴った。
『ああ、篠山くん?こっちこっち』
ラブホテル街で一際目立つ美人が手招きしている。
僕は照れながらも『お待たせしました』と広瀬さんに近付く。
洗練されたジャスミンの香水の香りがプンプンしていた。
毛先をクルクルに巻いて茶色に染められた髪の毛が風に靡いていた。
身長168㎝、バスト85㎝のEカップ、痩せ型だったが出る所は出た広瀬さんがニッコリ笑いながら『さぁ、潜入調査よ』と堂々と昼間からラブホテルサニーラブに入店する。
『それらしくしましょ?』と恋人繋ぎされ、僕はやれやれとそれを眺める。
もはや3年前の様にいちいちビクンビクンとはし無い程僕は疲弊し切っていた。
『まずは値段からね、あら、安いわね、Dランクの部屋は休憩3時間が2480円よ』笑う広瀬さん。
『はぁ、まぁ、メモしますね』僕は手帳に走り書きした。
『この部屋にしましょう』何故だかAランクの部屋を指定する広瀬さん。
値段は3480円だ。
た、高い。
『給料日前すよ?財布大丈夫なんすか?』僕の問い掛けに目を丸くする広瀬さん。
『君が払うんじゃ無いの?』
『え?』
『篠山くん?君チンチンあるんでしょ?男なんでしょ?』
『はぁ、まぁ、そうですが3480円なんか払え無いっす』
『クレカあるんじゃ無いのかな?』