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人魚島
第8章 能力
黒いショートカットが爽やかでボーイッシュだ。

『多分勃起し無いよ』

僕はバスガウン姿で布団に潜り込みながら呟いた。

『酒入ると生憎勃起し無いす』

欠伸をすれば遠慮気味に直美が口付けした。

『勃起させますよ、それが私の仕事ですから』

『馬鹿じゃ無いの?』

僕は全く直美に色気を感じず寝返りを打ち目蓋を閉じた。
しばらくして直美がバスガウンの中に手を突っ込み生暖かい指先で萎えた陰茎を掴み上下した。
カサカサとイヤらしく布団が鳴るが全く勃起に至ら無い。
仕方無く布団に頭を突っ込みフェラチオし始める直美。
僕はマッサージ的な気持ち良さから眠ってしまい、時間ギリギリの10時50分迄見事に爆睡していた。
『時間だよ』と起こされて慌てて起き上がりスーツに着替えてスマートホンを立ち上げれば途端LINEッ♪とやかましい。
見れば30以上のメッセージが並び、全てが花子からだった。
ホテルを出ながら僕はLINEを既読させる。
最初は『お疲れ様ぁ♪』だとかだったが最終的には『今浮気中?』とありもし無い妄想を爆発させていた。
風俗は浮気では無い、遊びだ。
仕方無く電話すれば『今何時やとおもとんのやッ?』とキィキィ喚かれる。
もう僕は我慢の限界だった。

『もう無理だ…別れようよ、花子』

『ハァッ?妊娠してるんですけど?』

『だから堕胎手術代金は僕が払うから卸してよ?』

『嫌だよ、なんでそんな事言うん?なんかウオトが死んでから上手く行かんな、うち等』

『ごめんなさい』

『ちょっと考えさせて、愛してるねん』

僕はまた再び一方的に通話を切り、少し泣いてから坂本さんに合流し、煙草を吸った。
初めて吸ったケントの味は苦かった。
坂本さんが『泣くな』と結局僕に6万4千円支払わせた。
もう良いや、明日は仕事休もう。
なんとか終電でギリギリに帰宅し、熱い風呂に入り万年床に入れば途端眠気がやって来た。
そのまま昼迄眠り、扉をノックされる音にビクッと飛び起きれば扉の向こうには花子が立っていた。

『何?どうしたの?』

途端抱き付き泣き出す花子。
扉を閉めて訳を聞けば独りで生むのは不安だから結婚して欲しいとの事。
僕は頭を縦には振らなかった。
トボトボ帰る花子、何故追い掛け無かったのだろう。
翌朝早朝、髭を剃る僕の元に久しぶりに咲子から着信があった。
咲子は震えた声で静かに告げやがった。
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