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人魚島
第8章 能力

僕は涙ぐみながら『花子、帰って来たよ』と彼女を力強く抱き締めた。
『ハ、ハルくん痛いよ』に対し咲子が珍しく笑顔で『妬かせんな』と僕に抱き付く。
3人じゃれ合いながら晩御飯を食べて6時過ぎに約束通りウオトがやって来て合流した。
魚神沢は小学校の裏手にあるらしく蓮さんやミケさんを迎え虫カゴ片手に息巻く花子。
虫網を構えながら僕と咲子と花子の3人で手を繋ぎ『真似っこじゃ』と橘さんが蓮さんってミケさんと手を繋ぐ。
7人で魚神沢に近付きそれぞれがそれぞれのサンダルを脱いだ。
キラキラとゆっくり姫蛍が浮遊している。
不意にウオトが『おいで?』とやれば姫蛍がウオトの手のひらに見事に止まり皆で拍手した。
『花子にやるよ』と姫蛍を優しく摘まみ、花子が手にした虫カゴに入れるウオトは穏やかに笑っている。
僕も負けじと姫蛍を捕まえ『もう二度と殺すなよ?』と真っ赤になる咲子の虫カゴに入れた。
『わ、綺麗だね』ミケさんも子供顔負けに捕まえ『ダイヤモンドみたい』と蓮さんもはしゃぐ。
『どや?たまには息抜きになるやろ?』ニカッと笑いながら赤丸を燻らせる橘さん。
ウオトが笑いながら『はい、ありがとうございます』と前髪を掻いた。
『空気が悪くなるよ馬鹿』と蓮さんがヴィヴィアンウエストウッドの携帯灰皿に橘さんの赤丸を捩じ込み笑った。
30匹程捕まえて4~5匹分け合った。
帰路に着く頃、ウオトが不意に『そろそろ朝早いから帰って風呂場使うよ、またね』とフンワリ微笑む。
意味深な微笑みになんだか背筋がゾクッとした。
明日も見なきゃなら無いのか。
項垂れれば『いっちょ浜辺で酒呑みながら花火やるか?買っといたんだ』と橘さんが『元気出せよ』と言わんばかりに僕の頭をワシャワシャした。
蓮さんとミケさんのプレハブハウスがボンヤリ見える中僕等は花火し酒を呑みながら年甲斐も無くはしゃいだ。
特に何かを吹っ切る様にしきりに花子が騒いだ。
僕は花子を抱き上げながら小さく誰にも聞こえ無い様に『結婚しよう』と囁いた。
途端花子が真っ赤になりながら『ア、アホたれ』と笑い『また明日ね』と誤魔化し駆け出すので慌てて追い掛けた。
誰も気付いてい無い様で追い掛けて来ない、僕と花子はなんだか何やら良い雰囲気になる。
『愛してるんだ、結婚しよう』
『まさかウオトに不思議な力もろたん?』
『うん、これで花子を救えるよ?もう大丈夫だよ?』
『ハ、ハルくん痛いよ』に対し咲子が珍しく笑顔で『妬かせんな』と僕に抱き付く。
3人じゃれ合いながら晩御飯を食べて6時過ぎに約束通りウオトがやって来て合流した。
魚神沢は小学校の裏手にあるらしく蓮さんやミケさんを迎え虫カゴ片手に息巻く花子。
虫網を構えながら僕と咲子と花子の3人で手を繋ぎ『真似っこじゃ』と橘さんが蓮さんってミケさんと手を繋ぐ。
7人で魚神沢に近付きそれぞれがそれぞれのサンダルを脱いだ。
キラキラとゆっくり姫蛍が浮遊している。
不意にウオトが『おいで?』とやれば姫蛍がウオトの手のひらに見事に止まり皆で拍手した。
『花子にやるよ』と姫蛍を優しく摘まみ、花子が手にした虫カゴに入れるウオトは穏やかに笑っている。
僕も負けじと姫蛍を捕まえ『もう二度と殺すなよ?』と真っ赤になる咲子の虫カゴに入れた。
『わ、綺麗だね』ミケさんも子供顔負けに捕まえ『ダイヤモンドみたい』と蓮さんもはしゃぐ。
『どや?たまには息抜きになるやろ?』ニカッと笑いながら赤丸を燻らせる橘さん。
ウオトが笑いながら『はい、ありがとうございます』と前髪を掻いた。
『空気が悪くなるよ馬鹿』と蓮さんがヴィヴィアンウエストウッドの携帯灰皿に橘さんの赤丸を捩じ込み笑った。
30匹程捕まえて4~5匹分け合った。
帰路に着く頃、ウオトが不意に『そろそろ朝早いから帰って風呂場使うよ、またね』とフンワリ微笑む。
意味深な微笑みになんだか背筋がゾクッとした。
明日も見なきゃなら無いのか。
項垂れれば『いっちょ浜辺で酒呑みながら花火やるか?買っといたんだ』と橘さんが『元気出せよ』と言わんばかりに僕の頭をワシャワシャした。
蓮さんとミケさんのプレハブハウスがボンヤリ見える中僕等は花火し酒を呑みながら年甲斐も無くはしゃいだ。
特に何かを吹っ切る様にしきりに花子が騒いだ。
僕は花子を抱き上げながら小さく誰にも聞こえ無い様に『結婚しよう』と囁いた。
途端花子が真っ赤になりながら『ア、アホたれ』と笑い『また明日ね』と誤魔化し駆け出すので慌てて追い掛けた。
誰も気付いてい無い様で追い掛けて来ない、僕と花子はなんだか何やら良い雰囲気になる。
『愛してるんだ、結婚しよう』
『まさかウオトに不思議な力もろたん?』
『うん、これで花子を救えるよ?もう大丈夫だよ?』

