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人魚島
第8章 能力
『人魚、別名マーメイド、セイレーン、セルキー、半魚人、様々な呼ばれ方をしてたかなぁ、英名はマーフォーク、良くマナティやジュゴンが間違えられとる。マーのマーはラテン語のマーつまりは海って意味から来てるねん。大半は不幸の象徴で、人魚姫って童話でも決して幸せにはなら無いだろ?アジアではこう言われてる『ハツは海人を生じ、海人は若菌を生じ、若菌は聖人を生じ、聖人は庶人を生ず。およそなる者は庶人より生ず』この一文は難解やけど、ヒトの祖先は細毛におおわれた猿であり、以後、海人、つまりは海棲人類、若菌で意味未詳、聖人つまりは完成された古代の人間、庶人、普通の人間『およそなる者』未来の退化した成れの果ての人類と進化と退化を重ねてきた、と解釈する主張もある。それから…』

ウオトが咳払いし、ニヤリとしながら続けた。
僕等は固唾を飲んでウオトの言葉に耳を傾けていた。

『韓国・朝鮮に伝わる人魚伝説では、あるとき李鏡(イ・ジンスウ)という漁夫が、海上で美女に誘われ、龍宮へ行って1日を遊び、帰る時に、食すると不老長寿になると言われてる高麗人参に似た土産を貰った。訝った李鏡殊はそのままにして置いたんやけど、娘の浪奸がそれを食べてしまう。彼女は類い稀な変わらぬ美貌を得たが、数百年もの長寿を持て余し300歳を越えて山を彷徨い行方不明になったという…なんだか浦島太郎に類似して彷彿とさせるやろ?後は中国の『海人魚』って話。中国の人魚『洽聞記』と言う書物によれば東海の東シナ海に生息し、体長は大きい個体では5~6尺約1.5~1.8メートル。容姿は大変美しく、髪は馬の尾のようで、鱗には細い毛がある。中国の人魚伝承では交婚が認められてい無い事が多いが、海人魚は交婚は自由であり、臨海で多くの鰥寡を捕らえて池や沼で養うと言う話もある』

ウオトが箸を持ちニヤリとしながら鯡をつつき咀嚼する。

『日本でも人魚の存在が早くから語られていてね。最古の記録は619年とされており、摂津国現大阪府で漁師の網に人魚が捕えられたという記述が『日本書紀』にあるよ。それから聖徳太子が近江国今の滋賀県で人魚に会い生前の悪行で人魚に姿を変えられたと聞いて手厚く供養したという話もある観音正寺って古い歴史ある遺産だよ』

それからウオトは麦茶を呷りながら『はぁ、まぁ、今日は良い天気だな』と天を見上げ滲んだ汗を首のタオルで拭った。
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