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人魚島
第9章 枝分かれの現実
僕は慌てて玄関に飛び出した。
白のヴィヴィアンウエストウッドのTシャツに黒のダメージジーンズにヴィヴィアンウエストウッドのスニーカーを履いた背丈180㎝程のシンイチがブラックデビルを燻らせながらセットした頭を撫で付けていた。
無骨なその手にはヴィヴィアンウエストウッドの指輪がキラキラ輝いている。

『何か?』

サンダルを履きながら見上げれば『へぇ、意外にチビなんだな』と鼻で笑われた。
赤面する僕。

『なんや、龍さんやんか、中入ったら?朝食いる?』

『おう、くれや』

『作るけん、二人は待ってなさい、朝から南瓜のリゾットとか重いかな?』

『構わねぇよ、昨日は蓮とミケと3Pやったけん、腹ペコなんだわ』

蓮さんとミケさんと3人プレイか、お盛んだなシンイチ。

『で?』

シンイチが座布団に胡座をかきながら顎を上げた。

『帰り方が解らねぇって顔してんな?』

シンイチが白い歯を剥き出しにしながらニヤリとする。
僕はゾクッとしながらも『はい』と頷くしか無かった。

『魚鳴き岬から飛び降りれば…元の時空間に戻れる』

『み、身投げですか?』

『あん?せや、身投げや。落差は90メートル、その間にタイムリープ出来りゃ御の字だわ』

『で、出来無い事もあるの?』

『勿論』

シンイチはニヤニヤしながら『まぁ、やってみろや』と笑うだけだ。
嗚呼…僕は項垂れた。
90メートル?
馬鹿げてる、失敗すれば即死だ。

『はぁい、熱々のリゾットだよ』

花子がやって来て配膳する。

『美味そうじゃねぇか』

花子はこの時空間でも料理が得意らしい。
早々にスプーンで咀嚼した。
うん、美味い。
流石は花子だ。

『お姉ちゃんの様子見てくるから、龍さんはゆっくりしていってね』

『ありがと花子』

花子が廊下をキュッキュしながら立ち去って行く。

『今から行くか?』

『え?』

『だから、今から行くか聞いとんねん?』

『行きます』

『俺のマジェスティあるけん、二人乗りして行くけんな、なぁに飛ばせば5分も掛かんねぇよ』

ブラックデビルを燻らせながらリゾットもそこそこに魚沼家を離れマジェスティに股がる僕とシンイチ。
シンイチは慣れた手付きで『出すからな』と笑いノーヘルで坂道を駆け出して行く。
揺られながら5分魚鳴き岬が見えてきた。
何も無い荒れ地で灯台が痕跡があった。
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