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人魚島
第9章 枝分かれの現実
船着き場の埠頭を彷徨いていると80代位のしわくちゃな婆さんに声を掛けられた。
『来た来た、アンタ観光客やんな?』
婆さんは入れ歯をモゴモゴさせながら近付いて来る。
白い割烹着姿、靴下に茶色いサンダルを履いている。
その婆さんが『アンタヤリた無いか?』と笑う。
『あなたは?』
僕は訊ねる。
『赤神様の斡旋者やな、簡単に言わせば』
赤神様?
あの赤神様かな?
『子供とヤレるで?』
婆さんが下品に笑う。
僕は『魚沼花子さん知りませんか?』と訊ねてみた。
『多分28歳位なんですが』
『あん?そりゃあ三咲34歳の間違いじゃねぇか?』
『え?』
『花子は4月で15歳になったばっかだ、ピチピチだよ?どや?抱いてみたくあらへんか?』
15歳?
何がどうなってるんだ?
不意に無駄に辺りをキョロキョロする僕に婆さんが『あいつは外れやけん、誰も赤神様の相手しよらんのやわ、にぃちゃんなら30円で良いよ?中に出したらイカンけどな、魚人様の祠集合やけん、行くよ?』と手首をグイグイして来る。
『ま、待って下さい、外れって?』
『顔がな、無いんやわ』
『顔が無い?』
嗚呼、またか。
僕は項垂れた。
『観光客やろ?花子の姿は初めて見るけん、最初は驚くやろけど、可愛いピンクのオマンコ眺めてたら射精するやろて、村人連中も花子には教えたく無いんだとさ』
ここに居てはなら無い。
早く飛び降り無ければ。
しかし花子に会ってみたい気もする。
『どや?30円や、売春街の蓮やらミケやらに5~6千円払うよか、生産的やろ?』
『解りました』
僕はくたびれた婆さんに財布の中から30円取り出し手渡した。
『魚人様の祠はこっちや』
案内され導かれれば15~6様の子供が10人程たむろし、10人ばかりの成人した大の大人10人程度も立っていた。
祠の前はなんだか煙草臭く賑やかだ。
『花子ぉ、連れて来たでぇ』
婆さんが祠の中に入って行く。
子供等や大人に『アンタ度胸あるな』と笑われた。
祠からノソッと鰯をなんと生で食べる花子が現れた。
その歯は鋭利に尖り鮫の歯並びみたいにガチャガチャしていた。
『アンタ、名前は?』
花子がペッと唾を気だるそうに吐き出しながら訊ねて来た。
『篠山だよ』
『篠山か、ほなヤルか』
『え?』
『赤神様や』
祠に引っ張られて行く僕。
『来た来た、アンタ観光客やんな?』
婆さんは入れ歯をモゴモゴさせながら近付いて来る。
白い割烹着姿、靴下に茶色いサンダルを履いている。
その婆さんが『アンタヤリた無いか?』と笑う。
『あなたは?』
僕は訊ねる。
『赤神様の斡旋者やな、簡単に言わせば』
赤神様?
あの赤神様かな?
『子供とヤレるで?』
婆さんが下品に笑う。
僕は『魚沼花子さん知りませんか?』と訊ねてみた。
『多分28歳位なんですが』
『あん?そりゃあ三咲34歳の間違いじゃねぇか?』
『え?』
『花子は4月で15歳になったばっかだ、ピチピチだよ?どや?抱いてみたくあらへんか?』
15歳?
何がどうなってるんだ?
不意に無駄に辺りをキョロキョロする僕に婆さんが『あいつは外れやけん、誰も赤神様の相手しよらんのやわ、にぃちゃんなら30円で良いよ?中に出したらイカンけどな、魚人様の祠集合やけん、行くよ?』と手首をグイグイして来る。
『ま、待って下さい、外れって?』
『顔がな、無いんやわ』
『顔が無い?』
嗚呼、またか。
僕は項垂れた。
『観光客やろ?花子の姿は初めて見るけん、最初は驚くやろけど、可愛いピンクのオマンコ眺めてたら射精するやろて、村人連中も花子には教えたく無いんだとさ』
ここに居てはなら無い。
早く飛び降り無ければ。
しかし花子に会ってみたい気もする。
『どや?30円や、売春街の蓮やらミケやらに5~6千円払うよか、生産的やろ?』
『解りました』
僕はくたびれた婆さんに財布の中から30円取り出し手渡した。
『魚人様の祠はこっちや』
案内され導かれれば15~6様の子供が10人程たむろし、10人ばかりの成人した大の大人10人程度も立っていた。
祠の前はなんだか煙草臭く賑やかだ。
『花子ぉ、連れて来たでぇ』
婆さんが祠の中に入って行く。
子供等や大人に『アンタ度胸あるな』と笑われた。
祠からノソッと鰯をなんと生で食べる花子が現れた。
その歯は鋭利に尖り鮫の歯並びみたいにガチャガチャしていた。
『アンタ、名前は?』
花子がペッと唾を気だるそうに吐き出しながら訊ねて来た。
『篠山だよ』
『篠山か、ほなヤルか』
『え?』
『赤神様や』
祠に引っ張られて行く僕。