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人魚島
第10章 東京編
僕は寒い雪が降りしきる中、賑わう街をポケットに手を入れて練り歩き、酒屋を目指した。
場所は新宿駅近く、最大級クラスの歓楽街のある街だ。
酒屋はすぐに見付かった。
1000円位のウイスキーの小瓶にリボンを丁寧に巻いて貰う。
しかし、この時空間では僕はミケさんとセックスフレンドの関係で、しかも覚醒剤使用者でマリファナジャンキーでドメスティックバイオレンス癖がある最低なクズ野郎みたいだ。
多分恐らく学校や仕事にだって行ってなくて花子のヒモみたいな生活を日々送っているのだろう。
酷い体たらくだ。
僕はほとほとウンザリしながら雪解け水の水溜まりが大量に出来た新宿駅から山手線に乗り込みミケさんに会いに行く。
10分程して池袋西口に着く。
西口でヴィヴィアンウエストウッドのロッキンホースベイビーをカツーンと鳴らしながらミケさんがガードレールにもたれ掛かっていた。

『ミケさん』

『春樹、来てくれたんや?』

ニヤッと笑いながらブラックデビルを吸うミケさん、黒い髪の毛が長い。
3年程経過しているのだ、当然と言えば当然だ。
ミケさんはヴィヴィアンウエストウッドのライダースジャケットを肩から羽織り長い脚をクロスさせている。

『で?話って何よ?あたしはヤリたいねんけども』

ミケさんがニヤニヤしながら続けた。

『なんや雰囲気変わったか?』

『………』

『どないしたんさ?』

『いえ』

『ホテル行く?あたしのマンション来る?』

セックスしに来た訳では無い。
ミケさんのマンションにしておこう。

『ミケさんのマンションで良いですか?』

『構わねぇよ、歩いてすぐそこや、行くで』

途端ミケさんが僕の手を恋人繋ぎして来た。
ドキンとし、慌てて振りほどく僕に対して『なんや、今日おかしいで?いつもはタップリ甘えて来る癖にさ』と不服そうに唇を尖らすミケさん。
僕は適当に『気分じゃ無いんだ』と呟いた。
歩いて2~3分して、なかなか立派なマンションが見えて来た。
玄関にガードマンが立ち、監視カメラがこちらを睨んでいる。
エントランスでエレベーターのボタンを押しながら『あぁん、畜生、冷えるなぁ』と身震いするミケさん。
一体何がどうなって、こんな時空間の世界になったのだろう?
僕がジャンキーでドメスティックバイオレンス癖があってミケさんとセックスフレンドの関係で花子のヒモ、冗談じゃ無いッ!
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