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人魚島
第10章 東京編
途端身体に電流が走る。
『あああッ!』
身悶える僕。
頭が弾けどうにかなりそうだ。
愉快なメリーゴーランドがぐわんぐわん回転する音楽が頭の中に広がる。
ショパンのノクターンだ。
『は…花ッ!こぉぉぁあああッ!』
ノクターンが響く中、僕はガシャンガシャンとウイスキーが入ったグラスを床に、ウイスキーのボトルを壁に叩き付け立ち上がる。
そして叫んだ。
『なぁッ!ミケぇッ!オマンコさせろよッ!』
『ちょっと待ってな、うちも打つけんさ』
『さっさとしろッ!』
ぐわんぐわんノクターンが鳴る中、僕はガラスの破片だらけの床にミケさんを押し倒しめちゃくちゃに抱いた。
ミケさんはピルを飲んでいる。
だから迷わず中に出した。
セックスが終わり、破片まみれの中に寝そべるミケさんを余所に僕は汗をダラダラ流しながら両手で顔を覆い今更気付いたが穴だらけの壁を指の隙間からガン見していた。
きっと僕が今みたいに暴れて作った穴だろう。
ジーンズを履き、上半身だけ裸だ。
ガリガリに痩せていた。
覚醒剤のせいだ。
確か覚醒剤をやると食事や睡眠も必要無いらしい。
ノクターンが鳴り響く、やかましい。
フーッフーッと鼻息を荒げながら僕は壁をひたすらガン見していた。
『次はベッドでしようか?』とミケさんが立ち上がる。
僕はそんな彼女を突飛ばしシャツとライダースジャケットを着込んで逃げ出した。
覚醒剤の副作用から世界が拡大されたり収縮されたり見える。
終始すれ違う人々が僕を馬鹿にしている様な気になり『うるせぇよ、うるせぇよ』とブツブツ口内で小さく呟いた。
ノクターンは未だにやかましい。
凍える様な真冬の空の下、僕は天を仰ぎながら両手を空に突き出した。
『ああ、星が綺麗だ』
星なんか見え無い雪の降りしきる夜、僕は人目もはばからず泣いた。
パトカーが赤色灯を輝かせ静かにサイレントで近付くので、僕は隠れる様に人混みにまみれた。
いよいよ警官がパトカーから降りたのを見て僕は駅に駆け込み新宿駅に戻って来た。
新宿は人々でごった返している。
明日はクリスマスイブ、ああ、ミケさんにウイスキー渡すの忘れてたなぁ、仕方無い、呑もう。
駅前大通のガードレールに腰掛けてウイスキーを呷ればノクターンがすかさず流れて流れ星が足元一杯に大量に落下して来る。
ホームレスが煙草をねだったので僕は一本だけくれてやった。
『あああッ!』
身悶える僕。
頭が弾けどうにかなりそうだ。
愉快なメリーゴーランドがぐわんぐわん回転する音楽が頭の中に広がる。
ショパンのノクターンだ。
『は…花ッ!こぉぉぁあああッ!』
ノクターンが響く中、僕はガシャンガシャンとウイスキーが入ったグラスを床に、ウイスキーのボトルを壁に叩き付け立ち上がる。
そして叫んだ。
『なぁッ!ミケぇッ!オマンコさせろよッ!』
『ちょっと待ってな、うちも打つけんさ』
『さっさとしろッ!』
ぐわんぐわんノクターンが鳴る中、僕はガラスの破片だらけの床にミケさんを押し倒しめちゃくちゃに抱いた。
ミケさんはピルを飲んでいる。
だから迷わず中に出した。
セックスが終わり、破片まみれの中に寝そべるミケさんを余所に僕は汗をダラダラ流しながら両手で顔を覆い今更気付いたが穴だらけの壁を指の隙間からガン見していた。
きっと僕が今みたいに暴れて作った穴だろう。
ジーンズを履き、上半身だけ裸だ。
ガリガリに痩せていた。
覚醒剤のせいだ。
確か覚醒剤をやると食事や睡眠も必要無いらしい。
ノクターンが鳴り響く、やかましい。
フーッフーッと鼻息を荒げながら僕は壁をひたすらガン見していた。
『次はベッドでしようか?』とミケさんが立ち上がる。
僕はそんな彼女を突飛ばしシャツとライダースジャケットを着込んで逃げ出した。
覚醒剤の副作用から世界が拡大されたり収縮されたり見える。
終始すれ違う人々が僕を馬鹿にしている様な気になり『うるせぇよ、うるせぇよ』とブツブツ口内で小さく呟いた。
ノクターンは未だにやかましい。
凍える様な真冬の空の下、僕は天を仰ぎながら両手を空に突き出した。
『ああ、星が綺麗だ』
星なんか見え無い雪の降りしきる夜、僕は人目もはばからず泣いた。
パトカーが赤色灯を輝かせ静かにサイレントで近付くので、僕は隠れる様に人混みにまみれた。
いよいよ警官がパトカーから降りたのを見て僕は駅に駆け込み新宿駅に戻って来た。
新宿は人々でごった返している。
明日はクリスマスイブ、ああ、ミケさんにウイスキー渡すの忘れてたなぁ、仕方無い、呑もう。
駅前大通のガードレールに腰掛けてウイスキーを呷ればノクターンがすかさず流れて流れ星が足元一杯に大量に落下して来る。
ホームレスが煙草をねだったので僕は一本だけくれてやった。