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人魚島
第10章 東京編
24kasasのスウェット姿の25歳位の若い男がシャドウからこちらに近付いて来た。

『てめぇか?俺のバイク盗んだのはよ?』

『え?』

見ればシャドウの後ろに黒いハイエースが停まっている。
フルスモーク、中は伺い知れ無い。

『てめぇ等が遊んだHONDAシャドウは俺の女のバイクなの、解るよな?』

『………』

『なんとか言ったらどうだ?』

『すみませんでした』

土下座しながら頭を地面に擦り付ける僕の後頭部をFerragamoのなんとか言うクロコダイルの革靴で踏みにじる男。

『ちょっと事務所来いよ』

ようやく気が済んだのか僕の後頭部からFerragamoのなんとか言う革靴を離す男。

『てめぇのお友達も一瞬だよ』

男が僕の胸ぐらを掴み、ズルズルとハイエースに引き摺って行く。
じ、事務所ッ?
ヤクザかッ?
勘繰る必要性は無かった。
明らかに"筋者"がハイエースから飛び出し、僕に催涙スプレーを吹き掛けたのだ。
ゲホゲホとむせ返りながら涙を流し四つん這いになる僕の脇腹に蹴りを入れるヤクザの男。

『俺は加藤ってんだ、住吉組合員のナンバースリーで幹部だ。餓鬼にも容赦しねぇよ』

加藤が笑い声を上げながら僕をハイエースの後部座席に押し込んだ。
そして何やら冷たい感触が喉元に当てられ、それがバタフライナイフだと気付くのに数秒は掛からなかった。
途端身体が痙攣し、ゾクッとした。
タイムリープだ。
精神的ショック…運良くタイムリープして戻れるらしい。
良かった。

『あ…』

途端目の前に血が飛んだ。

『ああああああッ!!!』

僕はのたうち回る。
一体何が起こったのか理解しようと霞む目の中、辺りを見渡した。
何やら"住吉組"と刺繍された旗の前にデスクがあり、その前に応接テーブルとソファーが並ぶ。
ヤクザの事務所だッ!
なんて事だッ!
タイムリープ失敗だッ!
物の30分後にしか飛んでい無いッ!
僕はのたうち回りながら痛みの原因が通称"エンコ詰め"指先を切断されるそれだと気付いて更に泣き叫んだ。

『にぃちゃんよ、どっちが差し向けたんだ?』

霞む視界の中、加藤が僕の切断された左手薬指を拾い上げた。

『ど、どっちって?』

見れば頭からビニール袋を被せられ手足をガムテープで固定された葉山の姿が目の前にあった。

『あらかたこの茶髪の小僧だろ?コンビニで聞いたよ』
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