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人魚島
第10章 東京編
一歩一歩前進しながら家路を急ぐ。
雪解け道、凍える様に寒い。
吐く息が白い。
葉山が死んだッ!
葉山が死んだッ!
葉山が死んだッ!
殺されたのだ、一体どうしたら?
警察?
いや、加藤の事だ、警察に賄賂辺りを手渡し首尾良くやってるかも知れ無い。
僕は頭を振りながらアパートの扉を開いてグッタリした花子を万年床に寝かせてやる。
花子の呼吸は荒い。
ハァハァと肩で呼吸しながら額に汗をかいていた。
可哀想に、僕のせいだ。
そう思いながら花子の隣に横になる。
翌朝、いや、昼過ぎ目覚めた。
花子は離脱症状も治まったのか、ゆっくり寝息を立てている。
僕はソッと花子の頬を撫でながら帰る為に新幹線情報を開いて唖然とした。
大阪から広島間が土砂崩れで新幹線全線はストップ、荒波からフェリーも運航中止らしい。
僕はワナワナ震えながらケントに火を付けた。
昼から付いてい無い。
ワナワナ震えながらシャワーを浴びる。
空腹からマクドナルドに行き、花子が好きなチーズバーガーセットを2つ購入し帰宅すれば、花子が万年床でボンヤリしている。

『おはよう花子』

『あ、ハルくん…あたし、すっごい怖くて嫌な夢見てた…なんやヤクザにマワサれる夢やったわ』

『それは夢だよ、ほら、花子の好きなチーズバーガーのセット買って来たよ?冷める前に食べなよ?』

『うん、ありがとう、なんや、熱いなぁ』

ヴィヴィアンウエストウッドのシャツの襟首をパタパタしながら花子がチーズバーガーを咀嚼する。
ドリンクは勿論アイス珈琲だ。
花子の大好物だ。
花子はアイス珈琲を啜りながらチーズバーガーをモグモグする。
可愛い姿に思わず荒れた心も落ち着く。

『なぁ、今日クリスマスイブやで?』

『うん、何か欲しい物ある?』

『前から考えてたんやけど、ペアリング欲しいなぁ』

『ペアリング?』

『ハルくん左手薬指無くなったけん、右手にお互いしよ?なぁ、支度してドンキホーテ行こうや』

『ドンキホーテ?どうせなら表参道駅のTIFFANY行こうよ、買ってあげるよ?紙袋集めてるんだろ?』

花子はANNA SUIやCHANEL等の化粧品を買うと毎回必ず付属の紙袋を大事に保管する癖があったらしい。
僕はその癖が理解出来無かったが女の子らしい紙袋一つにドキドキしているであろう花子が可愛くて仕方無い。
生憎その姿は詳しくは知ら無いが…。
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