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人魚島
第10章 東京編
早速化粧しておめかしする花子。
今日はロリータファッションらしくメアリーマグダレンのワンピースにピーコートを羽織ってヴィヴィアンウエストウッドのロッキンホースベイビーを履いている。

『行こうよ』

『うん』

手をしっかり握りながら山手線品川方面周りに乗り渋谷を目指す。
そして渋谷駅から銀座線に乗り換えて表参道駅に到着する。
クリスマスイブ、年末ジャンボ宝くじに列をならす人々を横目にTIFFANYに向かう。
左手薬指がズキズキしたが、構わず歩いた。
途中花子が『熱くて耐えられん』とアイス珈琲を所望したのでスターバックスに寄った。
花子の奴風邪でも引いたかな?
心配しながらアイス珈琲とホットココアを注文し、しばし一服。
熱い熱いと花子が騒ぐのでオープンテラスにて一服した。
花子のブラックデビルと僕のケントの煙がまるでさながら夕べの加藤との激しいセックスを連想させ、僕は慌てて頭を振った。
しかし、花子は可愛かったがこの時空間にはもはや用は無い。
葉山も殺された。
また揺すられるかも知れ無い。
そうなれば否応無しに東京から離れ無ければなら無い。
無邪気にアイス珈琲を飲む花子を連れて一体何処へ?

『ああ、潤ったよ?行く?』

『ああ、うん』

『どないしたんや?』

『いや、ちょっと考え事』

『何?』

『え?まぁね、花子薬指何号サイズだったかなぁって』

『6号サイズだよ?』

華奢な花子の指を見詰める。
僕は13号と言った所だろう。
しっかり手を握りながら表参道のTIFFANYに入店する。
洗練されたジュエリースタッフがやって来て僕等を値踏みする様に全身眺め3万クラスのペアリングを勧められた。
確かに可愛くてイルカの形をしていて人魚島を連想させた。
値段も2万9800円だ。
それを包んで貰い帰りにウエルシアで風邪薬を買い込み花子に帰宅早々服用させた。
花子はいたくペアリングを気に入ってくれた様だ。

『ハルくん、仕事行ってくるわ、今日はクリスマスイブやし稼ぎ時やわ、寂しい健康男児が待ってるわ』

『あまり無理し無いでよ?』

『解ってる10時過ぎには帰るわ』

夕方5時過ぎ、花子が化粧直ししてアパートから出て行くのをベランダから見下ろしソッとペアリングを眺めた。
切無さから涙が出て来る。
仕方無く晩飯にとカルボナーラを作りテレビを眺めながらケントを燻らせた。
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